その晩、アキは夢を見たんです。
夢の中で、朝子が知らない男と
街を歩いている。妖しい歓楽街。
朝子は茶髪で、見たこともないくらい化粧と
濃い口紅。知らない男と歩いている。
やくざな感じのずっと年上に男に腕をからませ、
街を闊歩している。
朝子、朝子、叫んでも聞こえない。
「アコ、あるくのおせーな」
「待ってよ、ヒロシ」
軽くて、バカっぽい朝子。
身なりも・・黒いキャミと変な色のジャケット
空き地に来た二人は、抱き合って、キスをすると
男は朝子のキャミの肩ひもを一つずらし
乳房を露出。
「やだあ、ヒロシぃ」
バカっぽく声をあげる、彼女。
「なんかさけんでるやつがいる」
「あ、あれはオカマ、同級生のオカマよ」
「何で知ってんだよ」
「ズボン脱がせてみ、女のパンツ穿いてるから」
「おい、お前ら」
ヒロシの家来みたいなのに囲まれたアキ
「や・・・・やめろ・・・・・」
ズボンを脱がされてしまったところで、目が覚めた。
はあ・・ああ・・・・・・・・・
起き上がって蒲団の上に座るアキ
おっきな声に、朝子が飛んできてくれたらしい。
「どしたの??すごい声出していたよ」
朝子を、ぎゅうううとだきしめる、アキ