洗濯物を点検していたら急に、アキちゃん(血のつながらない兄よ)に
押し倒された。
びっくりするの。
心臓がドク、ドクッって鼓動を打つのが分かる。
アキちゃんの顔がものすごく近くに有って。
かわいいよ、朝子。
ぼく、朝子のそういうとこ、好きだよ。
本当のことを言うと、子供のころから
ずっと朝子のことが好き。
お嫁さんになってほしいと思うくらい好きだったんだ。
いまでもそうだよ。
まあ・・・・・・・・・
おにいちゃん、あたしもよ。
ここまで言うのが精いっぱい。
うれしい。
アキちゃん、朝子の額と、両方のほおに、自分の唇を押し付けて、
キスしてくれて。
朝子、うれしい。
あたし、彼の唇に、自分のを、押し付けて。
ファーストキス。
うれしいの、好きな人とファーストキスが出来て。
とてもうれしいわ。
うれしい、うれしい、心の中で気持ちがリフレインして。
きゃあああ・・恥ずかしいわ・・・・
あたし、リビングに逃げたの。