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2016_01
19
(Tue)05:51

助けてくれる人

地獄に仏 とは このことね

一睡もしないで翌朝の5時になった。
郁美は決心したの。

寝る前に隣の部屋から、射精を終えた男たちが言ってたの
郁美はずっと拘束されて、毎晩一人の男の相手をさせられるらしい。

あないな、いいおんな町にもおらん。
やっぱ、東京の女は違うわ。上物だぜ。
だれから、夜這いすっか

そんなことをされてはたまりません。

郁美はそっと家を抜け出します。農家ですから
特に大きなカギもなく、すぐに外に。

雪道を・・でも・・町はどっち・・・とりあえず
集落のはずれの方までのそのそ歩いて。
ワゴン車のような車が来てあわてます。

その車、なかなか行きません。
運転席から、若い男性が顔を出してきて・・・・・・・

本家に泊まった。
最近東京から来た。

郁美はそれだけ言うと、彼は黙って運転しています。
町までのっていけ、歩いてなんか行けるもんじゃないから。
そういわれて、乗せてもらって。

確かにこの人の言う通りなんです。
郁美は、町がどっちかもわかっていなかったし。

だんだん山のふもとになって来たの。
明るくなってきた。

コンビニエンスストア。
ここでいいかって言われて、ちいさくうなずく。
トイレもある。
セイコーマートって、東京にはないけれど、とってもいいコンビニ
なんでもあって、お店の人、親切なんです。

朝ごはんだよ、好きなモン取れよ。
彼は無口だけど親切、郁美が遠慮していると
おにぎり食えって、3つも買ってくれて。
暖かいお茶と一緒にテーブルに並べて。

ほっとして、お腹が空いてきたところなの。

おれ、信一ってんだよ。ほれ、
名刺をくれる。町の電機会社の名刺

あたしは、郁美。
ほー、郁美ちゃんか、お似合いのいい名前だな。
小さく微笑んだ郁美。この人、いいひとみたい。

ごちそうさまでした。

郁美ちゃん、知り合いいる?
全然いないんです。

おれ、男だから気が利かないけど
困ったことあったら、何でも言って。

彼は連絡先を書いた名刺をもう一回くれて
あたしんちのすぐ近くまで乗せてくれたんです。
ありがとうございました。
いいっていいって、郁美ちゃんみたいな可愛い女の人見ると
おれ、何かしたくなっちゃう性格みたい、気にしないで。バイバイ。
そういって、大きなワゴン車は風のように去って行ったの。

アキちゃん、郁美よ、何とかなったわ。
今度はどうにかして、東京に帰って、アキちゃんと再会しなきゃって
ずっと想っています。あなたの郁美。

DSC01709.jpg

C.O.M.M.E.N.T

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