可南子よ
あたし、すっかり体調を崩してしまったんです。
四日目から、貞操帯を解いて。
なぜかというと、おなかの具合が悪くて、
こんなこと、女子のあたしには初めてのこと。
洗面器で用を足しているのですが、
ゆるいお便をこの間の彼に見られてしまい
もう、恥ずかしくて、顔から火が出そうだったんです。
お部屋の隅で顔を向こうに向けていたら、
かれ、節子に許可をもらってくれて、
ぼくのいえで、休養しようね
そう言ってくれたんです。
かれ、秀樹さんというのですが、
21歳のおにいさん。あたしより4つお兄さんなの。
連れていかれたおうちは、大邸宅で。
ここが妹の部屋だ。留学していて今はいないから
使ってくれるかい。風呂もトイレもある。
タンスの中に切るものもある。
とりあえず、メイドにたのむから
そういって、ほとんど衣服を身に着けていない可南子を
気遣ってくれたんです。
ありがとう、秀樹さん。
メイドさんのそろえてくれたのが、薄いピンク色の
かわいらしいネグリジェ。
木綿のブラショーツ。
あたし、おかゆを少しだけいただいて、
ゆっくり効くから大丈夫よと言われる
漢方のおくすりをのんで、お休みしているの。