先生、昨日からいないなって
由美、思っていたので。
きょう、教官室で、聞いたら、風邪でおやすみなんだって。
どうしよう、どうしようか、いいのかな、
そう思いながら、電車に乗っていたの。
二駅先の降りてすぐのトコ、
このあいだ、由美を助けてくれて
その時にお邪魔した、先生のおうち。
ピンポンして、なぜかドアが開いていて、
失礼しまーすって、まあ、学校帰りに行ってはいけないのかもしれないが、
そんなこと、今さらねえ。
先生、由美も良く知っている、寝室で、
寝ていた。よく眠っているみたい。
夏風邪かしら。部屋が何となく病人臭いなって、
でもがまんしていた。
「由美ちゃん・・・・落ちちゃうよ」
先生が寝言を言った。
まあ・・・・・・
「こっちにおいで」
返事をしそうになったが
先生はくかーってまた寝息を立てている。
由美、涙がいっぱい出てきた。
もし許されたら、ずっとこの人についていきたいっておもったの。