ねえ、アキちゃん、可南子を東京に置いて行かないで。
あたし、何でもする。
アキちゃんと郁美ちゃんの新婚ご家庭の
家政婦になってもいいし、
あゆみさんのご実家のスーパーで掃除婦してもいいわ。
もう、東京は嫌なの。
いやあな思い出ばかり。
いや。
節子教官と顔を合わせるこの街は嫌。
なんて、手紙がアキちゃんからHの郁美のところに来たの。
あゆみおねえちゃんは、鷹揚に。
おいでよ。同級生なんでしょ。
あたしが、母に相談しているのよ。
どう、あゆみ寮って作ろうかなって思っているから。
可南子ちゃんも住んだら?
やってもらう仕事も考えてあげられると思うわよ。
えっつ、とっても喜ぶと思う・
おねえさん、いいの?
もちろんだよ。郁美ちゃんのおかげで
あたしもサ、人生観広がったし。
じゃあ、可南子に話しておくわ。
そうして。
それから、そろそろ、式の事
今後の生活の事、アキちゃんと話し、進めてね。
はい、
おねえさんには、何からなにまですみません、お世話になって申し訳ないわ。
何言ってるの、水臭いわ。気にしないで、
これからみんなで一緒に幸せになろうよ。