いつも、信一、とかいって、呼びつけして悪かったわ
あゆみ、びっくりして
信一くんが、用無しに来るわけないのよね。
あたしのお誕生日の日、お仕事もすごく忙しくて
上司にも怒られて最悪だったの。
疲れ切っておうちについて。
そしたら、2人がいて。
郁美ちゃんと彼、なんか逃避行のきずなみたいなものがあって
あゆみ、そんなふたりの間に入り込めなくて、ちょっと嫉妬していたの
年下の彼女に。
でも、違ったの。
あゆみの気持ちを、一番察してくれて、彼との橋渡しをしてくれたのは
ほかならない郁美ちゃんだったの。
あたしが、ずけずけ、信一、とか言っているのが、
彼への愛だってこと、郁美ちゃんには完全にばれていたのね。
あたし、ずっと、信一くんの分厚い胸に抱きしめられるのを
夢見ていたの。彼の腕の中で眠りたいって思っていたの。
だから、涙で一杯の顔を向けて、
あたしでよかったら・・・・・
よろしくおねがいしますって。
ティッシュで鼻をよくかんで、気を利かせて席を外してくれた
郁美ちゃんを呼んで、三人のパーティが夜遅くまで続いたわ。